令和5年4月15日(土) その3

【台鉄彰化駅前】OLYMPUS XA F.ZUIKO 35mm/F2.8 FUJIFILM SUPERIA X-TRA400

【台鉄彰化駅前】OLYMPUS XA F.ZUIKO 35mm/F2.8 FUJIFILM SUPERIA X-TRA400

【台鉄彰化駅】OLYMPUS XA F.ZUIKO 35mm/F2.8 FUJIFILM SUPERIA X-TRA400

【彰化市辞修路】OLYMPUS XA F.ZUIKO 35mm/F2.8 FUJIFILM SUPERIA X-TRA400

【台中捷運高鉄台中駅】OLYMPUS XA F.ZUIKO 35mm/F2.8 FUJIFILM SUPERIA X-TRA400

【台中捷運車内】OLYMPUS XA F.ZUIKO 35mm/F2.8 FUJIFILM SUPERIA X-TRA400

【台中捷運北屯総站】OLYMPUS XA F.ZUIKO 35mm/F2.8 FUJIFILM SUPERIA X-TRA400

【台中捷運】OLYMPUS XA F.ZUIKO 35mm/F2.8 FUJIFILM SUPERIA X-TRA400

【台湾高鉄台中駅】OLYMPUS XA F.ZUIKO 35mm/F2.8 FUJIFILM SUPERIA X-TRA400

【台北市雙連駅前】OLYMPUS XA F.ZUIKO 35mm/F2.8 FUJIFILM SUPERIA X-TRA400

【台北市雙連駅前】OLYMPUS XA F.ZUIKO 35mm/F2.8 FUJIFILM SUPERIA X-TRA400

【名古屋台所】OLYMPUS XA F.ZUIKO 35mm/F2.8 FUJIFILM SUPERIA X-TRA400

【名古屋台所】OLYMPUS XA F.ZUIKO 35mm/F2.8 FUJIFILM SUPERIA X-TRA400

【桃園国際空港】kyocera G’zOne TYPE-XX

【承前】彰化駅の歩廊へ降り立つや、その暑さに閉口す。携え来る寒暖計を見れば摂氏30.5度を示したり。車室は冷房効きて思わざりしも、薄手とはいえ外套を纏いたる身にては、その暑さ一入ならん。跨線橋を渡りて駅本屋の出口より改札を抜けたり。久しく訪れざるうちに、随分と改築なされし。彰化駅は鉄道の要衝にて、古くとも良く使い込まれし駅との印象之有。されども流石に改修せざるを得ずとなりしか。相変わらず雑踏凄まじき駅前を抜けて、駅構内を渡す陸橋へ上がりたり。ここより台北方面を望めば彰化機務段、すなわち日本式に記せば彰化機関区在りて、今や希少なる扇形車庫及び転車台を見ゆ。幾度も足を運びし場所なれど、徒歩にて15分ほどを要す。この暑さで荷物を携えては難儀ならん。如何にせしやと思いつつ、その前に寄りたきところ有之。その後に思案なせりと一先ず考慮を擱きたり。長き陸橋を渡りて、列車留置のため幾本も敷設されたる線路を越えし。辭修路の看板を認めり。駅本屋より反対側の通りなれば、これを進まんと欲するも、歩道に隙間なく止められし自動車等が行く手を妨げ、容易に歩みを進めること能わず。しかのみならず、台湾は右側通行にて未だ感覚は慣れざりし。ようやく木下食堂の看板を掲げし店舗まで至りて、その歩みを止めたり。この食堂は札幌出身のK下氏が開きし日本式カレーライス専門店にて、日頃より好評を博して来訪客の絶え間なし。11時の開店にて5分ほど猶予有之。11時丁度の開店前に訪れたるは、その混雑を避ける為に他ならず。暫し俟たんと、店の前に置かれてし椅子に腰を据えたり。正11時、店が開きて経営者兼料理長のK下氏と久闊を叙す。実に5年振りの訪問となるも、近況を尋ねれば、猖獗を極めし疫病に罹ること無之と聞きて安堵す。昼餉はカレーライス、コロッケを所望したり(殊に当店のコロッケは嗜好に合致せり)。再会を約して店を後にす。この後は扇形車庫へと向かう心算も有りしが、この暑さはその決心を翻意させたり。駅に戻りて丁度入線したる11時49分発の后里行區間車(3146次)に乗り込み、短き彰化滞在を終えし。車室は立錐の余地なきほど混雑す。彰化より二つ目の新烏日駅で下車。台湾高速鉄道のみならず、近年開通せし台中捷運の接続駅なり。全線高架の都市鉄道にして、車両は川崎重工業が納入せしとの由。折角なれば試乗せんと樹脂製の硬いロングシートに腰を据え、終着の北屯総站まで赴けり。踵を返して再び乗車す。今しがた乗りし線路を戻るものの、往復共に窓外見難き故、何処を走りたるか判然とせぬ儘、時間を冗費したり。唯一記憶に残りしは、無人運転にて運転台無之、先頭車両の前面より眺望が叶うこと而已。隣接の台湾高速鉄道台中駅より14時36分発の南港行列車(830車次)に乗り込み、約1時間で台北へと至れり。台北市内は稀有にも天気好転す。涼しき風も吹きて心地良し。特に用事は無之けれど、台北捷運淡水信義線に乗りて北投駅まで往復す。途中より高架線を走りて、夕陽に照らさるる台北市郊外を車室より眺めたり。北投駅より復路は雙連駅にて下車。駅近くに名古屋台所なる食堂在り。17時半開店なれば(本来は17時開店と誤認す)、その30分以上前に到達せしも、既に長蛇となりし行列を認む。最後尾に並びて俟つより他に分別は無之。1時間ほど経ちて店内に腰を据えたり。躊躇わず味噌カツ及び白飯を所望す。当店の味噌ダレは特筆すべし。赤味噌不毛地帯にて良くぞここまでと感嘆せざるべからざるなり。惜しむらくは、長蛇の列を厭わず並びし客が等しく他品を所望せるは、尾張の民として遺憾極まりなし。しかのみならず、我訪台に及ぶこと幾度と知りて、推薦せる店を尋ねられし折には、須く当店を筆頭に挙げるも、皆目肯わず。かくして独りその味覚を愉しむ而已。庶幾くは、誰ぞ篤志を以て人口に膾炙されんことを。淡水線雙連駅より中山駅に沿いて抜けし地下道に大型書店在り。夕餉後の腹ごなしを兼ねて散策す。買いたき書籍あれど、帰路の機内に持ち込める荷物の嵩は7kgまでなれば、止むを得ずと諦めたり。台北駅より桃園国際空港へは、桃園機場捷運の直達車に乗りて移動す。台北駅19時30分に発車せし列車は、桃園国際空港の第一ターミナル(機場第一航廈)駅へ20時06分に到着。航空券の発券手続き及び出境審査を受け、翌16日未明03時15分発(定時2時25分発)のMM722便にて恙無く帰国の途へと就きたり。

OLYMPUS XA F.ZUIKO 35mm/F2.8 -1979-

 1979年に発売されし米谷美久氏設計の35mmフルサイズカメラ。寸法は幅102mm、高さ64.5mm、厚さ40mm、重さ225gと極小軽量なり。レンズバリア機構を採用す。可動式の覆いによりてレンズ、ファインダー全てを保護せり。カメラ本体のみにて携行可能とす。欧米では特異な形状からクラムシェルの異名を持ちたり。レンズは5群6枚構成のF.Zuiko35mm/F2.8を搭載。測距は映像一致式のレンジファインダーを装備す。これ以降のXAシリーズを含め、当時この寸法程度に収まりしカメラは目測式にて、レンジファインダーはXAが唯一なり。電子式シャッター絞り優先機構を有す。使いたる人により周辺光量の低下、甘めの描写が欠点として挙げられしも、極小型カメラにてはローライ35と共に現在も人気を保持したり。他のカメラが水銀電池を用いて既に入手能わず。電圧相似の代替電池を用いるほか之無。されどXAはボタン電池LR44×2個にて、入手容易なるも特筆に値せり。