令和5年10月14日 晴れのち曇り
本日午前に急遽所用出来。已む無く午後に出遊と心積もり有之ど、夕刻には降雨の予報なり。昧爽に暫し鯊を釣りて後、徐に所用先へ赴かんと決す。潮汐は大潮。中秋過ぎて日之出遅し。本日満潮時刻5時39分の潮止まりから一気に下げる大潮で、朝間詰めは凡そ鯊釣りに向かざると雖も、所用に約せる時刻は10時にて、釣りで費やせるは概ね2時間乃至2時間半が限度と顧慮すれば、寧ろ好都合と思う可し。斯くの如き算段を以て、四日市の米洗河口へ5時半に着せり。潮は満ちて動かじ。潮の下げ始めに期待しつつ、5時50分より開始せん。予て悟したる通り、鯊の触りは疎らなり。潮は緩慢に下げるのみで、何時の間にやら潮位を下げし。8時納竿。4寸1匹を除きて残りは悉く3寸に満たず。〆て14匹と数、型とも思うに任せず。所用を済ませ、午後は降雨まで暫し復た鯊を釣らんと彼の地を辞去す。途上所用先より連絡有之。昨日から悩ませる件は万事解決せりとの由。而して無事放免なり。然れども潮は急激に下げし途上。何処か好適なる場所の有無を思案す。暫し後、東海市の土留木川河口へ向かわんと決せり。9時半、河口部の港南橋着。潮引きて河岸は愈愈露わになりし。足元少々不穏な岸へと下り、底部近くへ赴けり。橋下に緩やかな渦を巻きて、やや抉れし窪み有之。竿12尺、塩イソメの餌を用いて投ずるに、水深僅かに1尺ばかりの底へ着きし砌、手許へ微かな触りを感ず。合わせず送りて鉤先を口中へ導かんと俟つに、待望の乗り当たりを発したり。刹那に穂先を上げて軽く訊きたれば、5寸上の鯊を確保す。続いて6寸弱の鯊にて、今季5寸を以て最長寸なりしが、爰に於いて漸く更新せり。潮引きて釣り難くなりし10時半に納竿。〆て4匹の釣果なれど全て5寸超えたり。午後は先週夕刻に赴きし矢作大橋下で13時より再び開始。底り乍ら鯊の活性高し。14時過ぎ迄に52匹の小鯊を掛けたり。未だ降雨無之を以て一色漁港周辺、或いは平坂入江へと転進し、鯊の釣果を延ばさんと欲せるも叶わず。15時半に愈愈雨粒落ち始め撤収し、四日市より東海市を経て西尾市へと至る、日がな一日の鯊釣り三昧より帰途に就きたり。