


令和5年7月15日(土) 曇りのち晴れ
4時半過ぎに相生港ボート港岸壁より落とし込みを開始せり。当たり無之。続いて野瀬埠頭へ転移せるも、黒鯛の気配は見られず。赤穂へ移動し、各所を回りても潮が動きて良き状況ながら、如何とも為し難し。9時を回りて、漸く待望の当たり有之。パイルケーソン深奥部で掛けたる黒鯛を何とか引き摺り出さんと努めるも、乾いた破裂音を伴いて穂先が折れし。その刹那、掛けたる黒鯛も取り逃がせり。斯様なる次第にて亦もや、今季の黒鯛第一号を逸して虚しく帰途に就くより他に無之。
令和5年7月9日(土) 雨一時曇り
4時半より名港各地で落とし込みたり。時折豪雨に苛まれつつ、ボタへ沈降する目印を導に幾度も落とし込みて、黒鯛よりの触りわ俟つも、変化は無之。今日もまた当たりボウズ確定かと諦念しかけたる8時35分、遂に走り当たりで掛かりたる黒鯛の感触を得たり。漸く掛かれりと欣喜せるその刹那、竿に乗りたる黒鯛の感触は消失す。11時に納竿。本日もボウズに終われり。然るに本日は瞬く間と雖も、その感触を得らるるは稀有なりと思い伏せて、鉛の如く重き身体を引き摺りて帰宅す。釣りの途上、数星霜振りに知己諸彦と邂逅せり。近来、黒鯛の落とし込み事情に関し聾桟敷へ置かれし身なれば、諸々の子細に就き拝聴す。之を顧慮するに、逃したる黒鯛よりも貴重なりと思われり。
令和5年6月10日(土) 曇り時々晴れ
2時出立。琵琶湖北西岸各河川は、前日の大雨で濁流増水す。濁り無之用水にて竿を出すも、俎上の小鮎は見られず。踵を返し塩津の大川へ転進す。既に釣り人で混雑せるも、幸甚にも空きたる場所を見付けたり。大川は増水せるも濁り無之。8時30分より開始。忽ち良型の小鮎数多掛かれり。10時過ぎて漸次小鮎の勢いは弱まるも、11時迄に62匹を確保す。黎明より此処にて竿を出せば束釣りも容易ならん。釣り場の選択を誤れり。餌切れに休息を兼ねて車へ戻り、暫し後に戻りて小鮎を入れし籠が見当たらず。水勢に負けて固定せる鉄製の竿掛けごと流されたり。下流の浅瀬に座礁せし籠は見つけども、竿掛けは水底に没して回収能わず。確保せる小鮎も概ねは放出す。籠の深奥に僅か8匹残りし。朝より連綿と続きし災厄日なり。13時半納竿。再び25匹確保す。之にて残りし小鮎と合わせ30尾余り、凡そ半数を復せり。今夏の大川は釣況宜しきを得て、次週もまた来たらんとぞ思えども、相変わらず魚運拙く目を覆うばかりなれば、釣遊の砌にせめて好天ならんことを希む他は無之。