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令和5年3月31日(金) その2 

〔承前〕札幌駅本屋に入れば人多し。屋外の閑静に比べ、何処より寄せ来るかと思ふほど意外なり。構内の自動発券機にて、先日予約した乗車券と特別急行券を受領す。間違いなきを確認し安堵。発車まで残余の時間あり。駅より外へ出てみたところ快晴なれば、先ほどまでの陰鬱な空色が嘘の如し。発車時刻迫りて、再び駅本屋に入り改札を通って高架線の歩廊へ上がれば、全体に覆いのある薄暗き構内に見覚え之有。各線より乗り入れたる車両は新しき形式に代わりて異なると雖も、天井の覆いに気動車の煤煙を抜く排出口は未だ残れり。入線せる特別急行第12D列車北斗12号函館行に乗車。定刻12時09分に札幌駅を後にせり。窓外に苗穂工場を見ゆ。こちらは健在なり。続いて暫く市街地を走り、南千歳駅付近に差し掛かれば、白樺やエゾ松らしき樹林を見ゆ。ようやく北海道と思わしき窓外となれり。苫小牧より室蘭本線となりて太平洋岸に沿う。東室蘭までは平坦かつ線形良く、列車より快晴、波穏やかな眺望続きたり。東室蘭を過ぎ内浦湾に変わりて、線形やや悪し。海沿いを列車は暫し蛇行しつつ進みけり。伊達紋別から有珠にかけ、反対の窓外へと目を転じた刹那、赤茶けた昭和新山の頂きを見ゆ。他の山々は頂に雪の冠あれど、昭和新山と隣の有珠山共々未だ活火山にて雪は積もらず。右手より函館本線と合流し、定刻14時37分、長万部着。下車して駅前の弁当屋にてかにめしを贖う。以前は駅売り在り。今や優等列車は全て窓が開かず、また機関車付け替えの長時間停車も無之して、駅弁ながら駅での販売は非ず。平成元年8月初旬、札幌より函館本線経由の臨時急行ニセコ号にて函館へ向かう砌、当駅で数分の停車中に立ち売りの当店かにめしを求め、爾来35年振りの購入なり。これにて踵を返し帰途に就かんとす。長万部15時05分発、特別急行第13D列車北斗13号に乗車。ただし2分の遅発にて発車す。復路の列車はほぼ満席にて、隣席にも乗客在り。駅弁を食すは躊躇せること些かならず。一言断りて先ほど贖いしかにめしを開けたり。カニ肉の水分が無くなるまで煎りしそぼろ状にて散り易し。箸で白飯ごと口中に運ぶはなかなか困難なり。混雑した車室で食事を為すのも気が進まぬ中、況や隣席に乗客在りてをや。粗相無きに気を取られて、かにめしの賞味に及ばす。途中停車の洞爺、東室蘭で乗客の入れ替わりはあれども満席は変わらぬまま、16時35分着の苫小牧にて下車す。懸念した列車の遅延は定刻に復せり。急ぎ跨線橋を渡りて改札を抜け、駅前左手側の停留所に至る。遅延を懸念したるは、16時40分発の苫小牧西港行バスに乗り継ぐためなれど、幸い札幌仕立てのバスも遅延にて、乗り遅れの失態に及ばず。込み合う車内で空きたる席を見つけ、15分ほど要して到着せし苫小牧西港停留所で下車したり。

令和5年3月31日(金) その1 

令和5年3月31日(金) 小牧:曇り 札幌:雨のち晴れ 長万部・苫小牧:晴れ 
 本日有休日。県営名古屋空港すなわち小牧飛行場より、8時発FDA391便札幌丘珠行にて出立す。当空港は改札を抜け直接滑走路に赴きてタラップより搭乗。他の空港と異なり軽便にて鉄道の乗車の如し。小牧-丘珠線は今月27日より通航して日浅し。しかるに平日ながら座席は全て埋まれり。春休み故か子連れの乗客多し。定刻8時にタラップ離脱。乗機は誘導路より滑走路に出で、8時10分に恙無く離陸せり。5年ほど乗っていない飛行機にて、忘却していた離陸時の勢いと圧迫感を覚醒す。水平飛行に移りて機長の挨拶あり。機長曰く当機は新潟上空に在りて佐渡島が見えたりと。先夏に新潟市へ赴き砌は自動車で5時間を要したところ、飛行僅か半刻で至りたり。窓外にて眼下の佐渡は山々頂きに雪を冠す。この後は眼下に雲海広がりて、地上の様子を見ること能わず。飛行1時間半余り、10時40分に雨天の丘珠空港すなわち札幌飛行場へ着陸す。接地の刹那、衝撃強し。続いて急制動を掛けるも、濡れたる路面にてスリップし些か肝を冷やせり。小牧と同じくタラップより降機す。雨天にて空港職員より傘を借り、滑走路を暫し歩きて空港本屋に至る。機中に預けた荷物を受け取り、そのまま出口にて待ち受けたる札幌駅前行の北都交通バスに乗車す。こちらもまた至極簡易軽便なり。丘珠空港は平成2年8月以来2度目にして曾遊の地ながら、前回は到着が日没後のためか記憶薄し。鉄道で名古屋より東京を経由し、青函隧道を潜りて渡道後に函館より丘珠まで敢えて乗りたり。18時発の最終便にて、満席の通路側席だったことも手伝い、乗機が既に稀有なYS-11ということの他、窓外の眺望に左程記憶之無。今より三十有余年前の閑話休題なり。バスは小牧より到着せる乗客を持ちて定刻より15分ほど遅発す。新千歳空港と異にし、丘珠空港は札幌市東区に在り。因って市街地を走れば、奇遇にも都市の設計者が同じ故か、窓外は名古屋市内瑞穂区近辺と変わらぬ印象なり。誰とはなしに「名古屋と変わらんがや」とは蓋し至言と言うべし。10時35分札幌駅前到着。凡そ30年前の駅前とは大いに変貌せり。駅舎も周囲の建物も建て替えられた模様にて、もはや今浦島の如し。当時宿泊した駅前の八重洲ホテルを探せども不明なり。しかのみならず道都に在る駅なれど、駅前を歩く人の数は多からず。低く垂れ込めた雨雲が陰鬱な色を醸し出して、余計に寂しき景色と為すせいか、盛夏の時期と比肩して余計に寂しき景色を映せり。軒下にて雨を避け、暫し眺めたる景観に甚だ当惑の感を抱くのみ。

平成18年3月12日(日)

名古屋駅

柘植駅

貴生川駅

近江鉄道八日市駅

近江鉄道 米原駅

近江鉄道米原駅前

平成18年3月12日(日) 雨
・乗車区間 名古屋-(関西本線)-柘植-(草津線)-貴生川-(近江鉄道)-米原-(東海道線)-名古屋
・使用機材 OLYMPUS OM-1 ZUIKO AUTO-S 50mm F1.8

昭和63年11月13日(日)

昭和63年11月13日(日) 晴れ
パリ発東京行ORIENT EXPRESS’88 運行終了後の展示走行
走行写真ー東海道本線 熱田ー名古屋 EF58型122号機牽引
停車写真ー東海道本線 熱田駅
使用機材ーCanon Canonet G-III QL17

昭和62年3月31日(火)

豊科駅

豊科駅

豊科駅

豊科駅

特急「あずさ」車内(大糸線乗車中)

糸魚川駅

糸魚川駅

糸魚川駅

糸魚川駅

糸魚川駅

高崎駅

高崎駅

高崎駅

上野駅

上野駅

東京駅

昭和62年3月31日(火) 名古屋-晴れ 松本・豊科-曇り 南小谷・糸魚川-雪 長岡-雪 高崎-晴れ 東京-晴れ
*公共企業体日本国有鉄道最終日
*乗車区間 名古屋(中央本線・篠ノ井線)松本(大糸線)豊科(大糸線)南小谷(大糸線)糸魚川(北陸本線)長岡(上越線/新幹線区間)高崎(高崎線・東北本線)東京(東海道本線/新幹線区間)名古屋
*謝恩フリーきっぷ利用