令和6年1月13日(土) 晴れ
某所にて7時より鱮釣り。放射冷却で気温下がりて指先痛し。近頃の温暖一変す。愈愈厳冬の釣りにならんとぞ思われり。但し水面下は未だ口細勢い活発。餌を落とした刹那、糸浮子を直線に引き込みて掛かるは、何れも鱮に非ず。直に藻蝦当たりも混じり、掛かれば細長き魚体許りで甚だ閉口す。鱮は何処に居らんやと、釣座を転移せること幾度目かにて、漸く薔薇鱮が掛かりし。今日も坊主は免れりと安堵す。続いて2匹目の鱮を確保して両目開けり。加之、1円硬貨を上回りしと雖も今季最小の型なれば、吉兆なりと気を良くせしが、後は悉く外魚のみ。何かの拍子に鱮と言う有様なり。11時前に5匹目の鱮を釣りて納竿す。数は至らぬと雖も、均して小さき型の鱮を釣りしは幸甚なりと思いつつ、某所より踵を返したり。
令和6年1月8日(月)
令和6年1月8日(月) 晴れ
前夜より降雪有之。雪解け前に釣らんと、日の出前より某所へ赴くも皆目釣れず。数箇所廻りても相同じたり。早早に諦念す。正午前より伊藤釣具外池にて竿を出したり。鱮の類等小物を釣りて15時に納竿。O氏、S氏夫妻と駄弁を弄して帰宅す。
令和6年1月7日(日)
令和6年1月7日(日) 曇り時時雨一時雪
7時半、西之森着。釣座を据えたり。日曜と言えば例会で混み合うは必定と覚悟して赴くに、甚だ釣客少なし。知己に桟橋先端が程良しと聞くも、本日風強しとの予報にて、北桟橋の入口付近へ釣座を据えたり。相当に釣れざるを予感す。果たして案に相違せず。8時より正午迄に掛かれる箆鮒は2枚のみ。風強く時折小雨に混じり小雪すら舞う天候と相俟ちて、早早に踵を返したり。
令和6年1月6日(土)
令和6年1月6日(土) 晴れ
寒鱮を釣る可く6年振りに某池へ赴けり。鱮は絶えしとの噂も有之。以前は数多の釣客で賑わいしも、鱮師は全く見当たらず。釣り場は枯草に覆われ、座を設けるにも大いに閉口す。7時より開始。竿は2尺5寸を用い、草の合間より仕掛けを投じたり。沈り仕掛けを不均一に上下連動させること30分余。漸く糸浮子に当たりを見ゆ。口細が掛かれり。鱮は矢張り廃れたるかと落胆す。暫し口細を釣り続け、斯く成れば場所を転移する可きやと思いし頃、薔薇鱮を1匹確保したり。型は1寸大乍ら、是を以て鱮釣りも年始早早坊主に非ず。誠に芽出度き限りなりと寿げり。日が明けて藻蝦も釣れし。鉤に抱き着ける藻蝦を、つい豆鱮の当たりと見紛うこと一再ならず。上手く鉤に掛かりて、しめしめと思えるに、水面を割りたるが藻蝦なり。口細、藻蝦に妨げられしも、正午の納竿迄に都合11匹の薔薇鱮を確保す。往年と比肩せるに数は少なし。然れども未だ絶えざるを見ゆ。誠に幸甚なりと、踵を返し帰途へと就きたり。復路途上にてG氏より連絡有之。本日朝日池で開催の正月大会に於いて、午前中は坊主を覚悟せる厳しき釣況なれども、午後は好転し〆て4枚を釣りたる由。昨年来より家内安全を顧みず、朝日池へと通い詰めたる修練の成果に相違無之。尚、G氏が賞に貰い受けし麦酒、白米、長芋の内、長芋1本が当方へ到来す。中中見事なる長芋にて、思わぬ余得となりたり。
令和6年1月4日(木)
西之森で終日箆鮒釣り。現地へ6時半に到着す。風強しの予報有之。風裏の北側桟橋入口付近に座を据えたり。S氏来たりて幾人かと待ち合わせの由。S氏曰く並んで釣らんやと。然れど北桟橋は並ぶ程の猶予無之。已む無く南桟橋へと転移す。暫時してI氏来。準備を整え7時半より開始す。風は既に吹き出したり。南向きの釣れ座にて浮子の目盛を視認しがたしと雖も、相変わらず釣客多ければ、竿は規定一杯の13尺を選択す。少しは箆鮒も多しと思うも、案に相違して左に非ず。本日も独断場となりしS氏を横目に、餌を一刻許り打ち続け、漸く1枚目を確保す。9時過ぎにG氏来。明後日は朝日池の大会へ参加されしG氏は、調整を兼ね本日も段差の底釣りで箆鮒を狙うとの由。10時頃より箆鮒の活性上がれし。正午過ぎ迄に9枚と、昨今にしては上出来の釣果なり。ツ抜けは確実と邪に思う陋劣な心事が仇となりしか、隣接の焼肉サヤ川で昼餉後に釣れたる箆鮒は無之。虚しく15時の納竿に至りたり。北西風の為、隣座のG氏は流れに苦戦す。午前中は坊主乍ら、鉤錘の手段を用いて之に抗し、午後は4枚の釣果を得たり。明後日の朝日池でも有効ならば此策を用いるとの由。健釣を祈念して一同解散し、G氏と釣具屋に寄りて後、帰途へと就きたり。
令和6年1月3日(水)
令和6年1月3日(水) 曇り一時晴れ
某所にて鱮釣り。漸く明るさを増せる7時過ぎより開始す。当初目論見の場所は鱮どころか外魚すら皆無なり。地点甲を嚆矢に乙、丙、丁、戊と回るも同じく気配は無之。此の地で竿を出すは凡そ十年振りなれば、冬場に付く鱮の場所を掴めむこと叶わず。斯様な仕儀は野釣りの常と思いつつ、宛ても無く徘徊せるに、ふと細流を目に留めたり。幅5尺に満たず、水深も4乃至5寸程、水色透明にして、仮令鱮を見出したりと雖も釣りを為すに能わず。但し導水管より細流へ落水の箇所のみ、底が抉れ窪みて尺余の水深有之。目を凝らさば、落水の奔流に平たき魚の気配を視認す。物は試しと落水せる箇所へ仕掛けを投入せり。軽き沈り仕掛けは水勢に負け流されるも、錘が底に辿り着きて、歪曲せる道糸が伸びし刹那、5連の糸浮子がツツッと横へ転移す。穂先を軽く上げ訊くと、1寸前後の薔薇鱮を釣り上げたり。鱮の付き場は此処なるやと安堵す。1時間許りで〆て26匹を掛け、十年の忘却を詫び、鱮と久闊を叙したり。午後より雨の予報なれば、11時過ぎに現地を発す。恙無く帰途へと就きたり。
令和6年1月2日(火)
令和6年1月2日(火) 晴れ後ち曇り
朝6時に出遊。西之森へ7時頃に到着せし折は、既に釣客数多揃いたり。駐車場も概ね満杯なれば、温泉前へ転進せん。斯様思いしところで、図らずもS氏と邂逅す。南桟橋は若干の猶予有之との由。然れば二日続けてS氏を隣座に西之森で釣遊せんと決す。予報にては無風に近し。念の為、北西より吹き付けし風を背に、釣り座を南向きと為したり。昨日同様、箆鮒の食いは甚だ渋し。周りを見ても竿は曲がらじ。唯一頻繁に曲げしは隣座のS氏のみ。段差の底釣りで箆鮒を頻繁に掛けたり。昨日の顰に倣いて、此方は見事に沈黙す。正午迄に釣れし箆鮒は〆て3枚。昨日は2枚なれば、釣果は1枚多し。西之森より踵を返し、午後は今年初開きの伊藤釣具へ転進す。釣り初めされしK氏及びO氏を見ゆ。年賀伺候旁旁釣況を尋ねるに、鮒の活性高しとの由。鱮を釣らんと東向き角に座を据えたり。水深は凡そ2尺程度。竿2尺5寸を出し、やや早沈りにて仕掛けを送り込みたり。底の鮒を掛けまいと、中層で仕掛けを小刻みに上下させ鱮を誘うも、最初に釣れたるは柿の種にて閉口す。鱮に非ずと雖も、不敢取は早早に坊主を逃れし。続いて仕掛けの糸浮子を些か斜めに曲げし当たりを取れば、コトコトと手許へ微かな感触有之。大陸薔薇鱮を確保す。昨今外池で稀有な鱮が釣れたるは幸甚なり。16時前納竿。釣れし鱮は2匹のみ。残りは鮒許りなれども、先ずは芽出度しとぞ思いて帰宅せり。
令和6年1月1日(月)
令和6年1月1日(月) 晴れ
越年を寿ぎ豊田市ひだ池にて釣り初め。歳末に釣遊せし砌は、如何にも後ろめたき心事なれど、一晩明けて元日を迎えるに心持一新、威勢よく拙宅を出で立ちて、未だ暗き6時過ぎには斯の地へ到着す。他者も同じと思いしか、既に駐車場は凡そ埋まれり。池主のO氏に年始挨拶後、荷物を抱えて踏み出したる桟橋は凍り付きて殆うし。足許に留意しつつ、旧桟橋40番へ釣り座を据えたり。例年は零下の気温にて、指先痛み、餌すら忽ち凍る程の寒さに見舞われるも、今年は気温2度、無風で寒さも和らぎ、甚だ釣り日和の元日なり。21尺の竿を選び、諸事万端準備整えて7時より開始す。7時半にS氏到来。隣座へ腰を据え、他は悉く長竿底釣りの中、宙釣りをせんと竿8尺を選べり。無謀ならんやとの疑義に意を介さず。果たして16時の納竿迄に14枚を確保せり。対せる当方は11時半前後に掛けし2枚のみ。一時は水面付近へと箆鮒沸きて、真冬の活性とは思われじ。釣れざりしと雖も、手の悴まぬ申分無之陽気な元日なり。釣果は〆て2枚乍ら、辛うじて坊主も免れし。之に不足を漏らすは太平の贅なりと言い聞かせ、広げたる竿等釣具の類を片付けし16時10分、俄かに携帯せる通信機より警報音を発したり。吾のみに非ず。桟橋上の釣人より悉く鳴動せる次第にて、異様なること甚だし。其の刹那、水面は凪にて静まりし浮き桟橋が、緩慢乍ら上下に揺れたり。凡そ1分に亘りゆらりゆらりと揺れるは如何なる事態ぞと、各各顔を見合わせるに、管理事務所より拡声器で一報有之。能登が震源なる地震発生との由。ひだ池を後に帰途へと就ける車中にて、ラヂオ受信機より刻刻と甚大なる被害出来の様相を伝えられし。将に迎陽の嘉祥は悉く暗転の思いなり。
令和5年12月31日(日)
令和5年12月31日(日) 雨一時曇り
大晦日に竿を出さんと志すは、外聞に憚ること些かならず。加之、天候悪く雨が降りたれば、心中は甚だ鬱屈せん。然り乍ら9時前に雨事は上がるとの予報有之。せめて寸刻でも、今年の竿仕舞いに鯊を釣らんと長島漁港へ赴きたり。往路道中は雨止まず。竿は出せるやと訝しく思いけるも、果たして長島漁港へ到着す8時半頃には、曇天覆えると雖も見事に雨は上がりたり。天祐に相違無之と早速竿を出し、昨日余りし石ゴカイを餌に鯊を釣らんと仕掛けを投入す。微かに触り有之。道糸を弛緩す。刹那に緩みたる道糸が張れり。鯊の口先に届きし鉤が刺さりしと見当を付け、穂先を上げし。掛かりし鯊は、釣り上げられまいと抗いて躍動す。虚しく逃さば後は無之。決して外るる勿れと念じて、儘よと許り一気呵成に抜き上げたり。鯊の口蓋に刺さりし鉤は其の任を見事全うす。恙無く手元へと鯊を届けたり。型を測れば亦、5寸に些か足らぬは当地の癖にて、今更乍ら差し閊え無之。是を以て、歳末の竿納め及び今季鯊釣りの締めと為す。止みたる雨粒が復た曇天より降りたり。将に雨師が丁度良き頃合いを見届けるが如し。是非は不有之。踵を返し帰途へと就きたり。
令和5年12月30日(土)
令和5年12月30日(土) 晴れ時時曇り
暦は師走晦日と雖も、週末の土曜日と然して変わり無之。顰に倣いて鯊を釣らんと長島漁港へ赴けり。6時より開始す。満潮9時乍ら水位は既に凡そ上がれり。底りでは暗中なれど良く見えし沈船の輪郭が、街灯の微かな明かりを導べとしても、暗き中では視認出来ず。此の辺りかと見当を付けて仕掛けを投入す。潮の動き緩慢で鯊の活性も低し。触りの感触は手元へ伝わりしも、其の後は続かず。今日こそは坊主なりかと覚悟したり。6時半を過ぎて、俄かに潮が動けり。刹那、続けて2匹の鯊を確保す。型は5寸に足らず。蓋し長島漁港の面目躍如と言い得たり。復た夕刻に曾遊せんと、8時に一旦納竿。西之森へ転移す。桟橋の釣座は概ね埋まり、歳末の晦日と思えぬ大混雑なり。東の固定桟橋に知己のS氏を見付け、空きたる隣座に腰を据え、漸く安堵す。竿8尺、両グル底釣りで9時より開始。混みによる食いの渋りは著し。納竿の13時半迄に掛けし箆鮒は〆て16枚。再び鯊釣りの続きを行わんと長島漁港へ戻れり。底り近くならば、鯊も沈船周りに集まりしと目論むも、案に相違して釣れたるは、15時前に掛けたる1匹に留まりし。爾後は鯊の気配すら無之。16時納竿して踵を返せり。