令和6年9月14日(土)

令和6年9月14日(土) 晴れのち曇り一時雨
 甘木氏同道。御津町で餌の岩蟹を捕り、12時過ぎに天竜川河口へ至れり。本日の潮汐中潮。舞阪標準で16時20分満潮なり。既に潮は差しつつありて潮流速し。12時半より開始。水門外側にて岩蟹を打ち込むも、黒鯛よりの当たり無之。内側へ移動し、港内岸壁に沿いて岩蟹を落とし込み、着底の刹那に穂先へ当たり出るも敢え無く外したり。岸壁奥迄落とし込み踵を返せば、俄かに現れたる甘木氏、当方を向きて曰く一枚確保せりとの由。掛けた後は竿を捌きて自ら網入れを敢行せり。長寸38糎。外洋より入れる故か体表に傷一つ無之。燻銀美しき黒鯛なり。目出度き瑞兆と思へども、爾後黒鯛掛からず。15時半納竿。諦め難く帰途に浜松の新川河口へ寄りて、16時より17時迄の一刻限りと定め、岩蟹で前打ちを為すも、知らぬ間に潰されたのみ。坊主にて竿を収めけり。然るに甘木氏は此処にても黄鰭1枚を確保。真に本日は甘木氏独壇の釣り日和となりにけり。

令和6年9月8日(日)

令和6年9月8日(日) 晴れ
 久方振りに鯊を釣らんと欲し、途上の餌屋で石沙蚕を贖いて、長島川河口の船溜まりへと赴きたり。9時過ぎ開始。満潮より下げに入りつつも、未だ緩慢なれば鯊の反応無之。通り掛かりし老翁、爰等で鯊釣りは早かりしやと尋ねたり。左様なりと雖も、潮が動けば鯊は釣れるやも知れずと返す。暫し俟ちて漸く手許へ鯊らしき触り有之。頃合いを図り合わせるに、やや大きめの鯊が水面を割りし。長寸は4寸程。斯様な型の良き鯊が釣れるやと驚きて老翁は去れり。本式に潮の動きたる10時半頃より鯊の触り数多。11時半の納竿迄に〆て40匹の釣果を上げし。未だ鯊の盛いは衰えず。釣らんと欲せども、晴天無風の酷暑に堪らず竿を収めたり。而して踵を返せざるを得ず。甚だ遺憾乍ら帰途へと就きたり。

令和6年9月7日(土) 

令和6年9月7日(土) 晴れ
 川井氏を同道して天竜川河口へ釣遊。竜洋海洋公園駐車場へ7時半に到着し、園内親水岸壁にて満潮の8時より開始せり。新規の場所なれば勝手分からず。当初は堤壁を落とし込みで探る可しと思えども、存外に水深無之。已む無く前打ちに変更す。竿に道糸が通らず難儀せる川井氏を尻目に、岩蟹を堤壁へと投入せり。着底の刹那、穂先を締め込む当たりにて合わせれば、忽ち水面へ上がれるは外魚の黄鰭なり。型は20糎に満たず。之を抜き上げんと強引に浮かせたところ、鉤が外れけり。爾後は暫し餌取りに蟹を取られるのみ。9時過ぎに掌大の黒鯛幼魚が釣れし。所謂チンタなり。即座に放流す。10時過ぎに園内を諦め、河口部水門付近へ転進せり。潮の引き強し。潮の緩みを俟ちて暫し港内の船溜まりの堤壁で落さんと決す。川井氏に凡そ此処等で黒鯛が掛かれりと伝えし。潮上より岩蟹を堤壁に沿い落し込みしが、俄かに川井氏の竿が曲がれり。而して川井氏は竿を両手で押さえた儘、固まりて微動だにせず。掛かりしは良型の黒鯛なり。引きに耐えざりし鉤素が切れる迄、時間の猶予無之。已む無く竿を貰い受け、抗う黒鯛を水面へ浮かばせたり。最後は川井氏が恙無く網へと収めし。長寸37糎なり。底り近き13時納竿。川井氏の釣果を寿ぎ、遠州で著名の洋食屋にて漢堡風挽肉凝固焼を食す。釣られし黒鯛は川井氏宅の夕餉に供されり。

令和6年9月1日(日)

令和6年9月1日(日) 晴れのち曇り
 本土へ襲来せる台風10号が迷走の上、前日は釣遊に及ばず。明日も亦、恐らく釣りに為らずと諦めつつ、翌日の天気予報を漫ろに眺めれば、天佑神助か天竜川の河口一帯のみ雨師を払いて晴れとの由。斯くして釣遊に及べり。途上岩蟹を採取し、11時より天竜川河口にて開始す。大潮の底り寸前乍ら微かに潮流有之。船溜まりより天竜川本流へ出でる流れに岩蟹を乗せ、丹念に底を這わせれば、自ずと穂先を締め込めり。恙無く玉に入りし。型は尺程度の黒鯛なり。13時半、俄かに黒雲覆いて殆く納竿。釣果は長寸32、30、28、25糎の〆て4枚。踵を返して帰宅後、川井氏に本日は黒鯛4枚確保せりと報せれば、「台風襲来の砌、不急不要の出遊に及ばざる我こそはお利口さんなり」との返信有之。

令和6年8月25日(日)

令和6年8月25日(日) 晴れ
 甘木氏同道。落し込みを指南しつつ、9時頃より四日市港霞埠頭にて開始せり。名港へと転進せるも当たり坊主の儘、暑さに耐えられず14時前に納竿す。

令和6年8月24日(土)

令和6年8月24日(土) 晴れ時時雷雨
 4時半に磐田市の天竜川河口部へ到着。未だ暗し。暫し待機の後、5時前より開始せり。潮汐は中潮。満潮時刻は9時頃の予定にて、潮は既に差し込みつつある中、岩蟹を餌に竿一杯沖へと打ち込みたり。潮に乗りて底を這わせることこと暫し。穂先に重み有之。刹那に合わせれば長寸38糎の黒鯛を確保す。当初は40糎上と思えども、2糎ほど僅かに届かず。途上雷雨に祟られ度度中断を余儀なくされし中、11時半迄に釣果は、長寸38糎を筆頭に35、34、28、25糎の〆て5枚を数えたり。

令和6年8月17日(土)

令和6年8月17日(土) 晴れ
 天竜川河口へ釣遊。往路途次に岩蟹を採取せり。正午前現地着。風強く波高し。既に潮は外海より船溜まりへ勢い良く差し込みたり。入り込みたる潮は船溜まりで逆巻きて床取り難し。前打ちは諦めざるを得ず。目印仕掛けにて岸壁へ餌の岩蟹を落し込みたり。仕掛けは上手く流れを掴みし。刹那に目印が走りて合わせるに、黒鯛の手応えなれど左程は竿を締め込まず。網に収まりし黒鯛は27糎の小型なり。掌大の小物が群泳せしか、目印に当たりは出るも鉤掛かりせず。徒に岩蟹を浪費せるのみ。岩蟹を払底し18時過ぎ迄に納竿。確保せる黒鯛は〆て4枚なり。15時前に釣りし40糎1枚を除き、26、27、28糎の長寸にて型は尺に及ばず。釣りは須く蹉跌なりを改めて知る可し。酷暑も手伝いて疲労著く帰途へと就きたり。

令和6年8月15日(木)

令和6年8月15日(木) 晴れ
 甘木氏同道。昨日の如き釣果を倶にせんと、又候天竜川河口へ釣遊す。往路に払底したる餌の岩蟹を採取。底り近き故、一面底部露わにして瞬く暇に岩蟹を捕まえたり。曾遊の地にて正午前より開始す。但し台風接近の加減か西風強し。昨日は凪たる水面は畝り有之。やや荒れ模様にて、黒鯛を釣らん日和に尚宜しきと欣喜す。黒鯛釣り初回の甘木氏に先ずは次第を説かんと、岩蟹を潮上へと投入す。昨日と同じ個所へ誘導せり。然れど黒鯛の兆し見当たらず。昨日の旺盛は何処にや。今更話が違うでは、甘木氏に対し面目を逸すは必定なり。此処は早早に諦め、釣り場を改めた刹那、漸く1枚目の黒鯛を確保す。長寸33糎乍ら型の大小は問わず。坊主を回避して安堵す。本日此方が宜しき由。斯様な顰みに倣いて黒鯛を釣り給えと、内心の狼狽を秘して甘木氏へ竿を託したり。普段は箆鮒釣りに耽溺せる甘木氏、黒鯛竿の勝手が判らず、当初は振り込みに戸惑うも、漸次扱いに慣熟す。暫し後、穂先が入りて即座に掛け合わせるも、黒鯛に鉤素を飛ばされたり。復た掛ければ宜しきと、餌の岩蟹を打つも当たり無之。潮は疾うに緩み、最早望み絶たれしと思い始めたる15時前、不意に穂先が入りたり。次は逃すまじと竿裁きを助力す。奏功せるか水面へ浮きし黒鯛を恙無く網へと収めたり。之にて納竿す。本日の釣果は甘木氏分を含め〆て3枚なり。昨日と比して少なしと雖も、甘木氏釣り初めの黒鯛なれば、目出度きこと甚だし。斯くして、甘木氏は箆鮒より黒鯛釣りに宗旨変えとなるや否や、結末は神のみぞ知り得たり。

令和6年8月14日(水)

令和6年8月14日(水) 晴れ
 7時出立。三河方面へと進めるが、取り立てて目途無之。途上の餌屋で石沙蚕を贖ひて後、県境を越えて静岡県へと足を延ばせり。浜名湖今切口を跨ぎても未だ判然とせず。天竜川を越えて意を決し、河口の船溜にて漸く進行を止めたり。鯊を釣らんと欲せども、遠州灘より潮が差し込みたるを見て翻意す。鯊は後の事と、黒鯛竿を取り出し、幾度の釣遊で使わぬ儘に残れる岩蟹を携え、前打ちで黒鯛を釣らんと俄かに思い付きたり。元より容易き相手に非ず。気が済めば鯊を釣らんと、本流より分岐して船溜まりに挿し込みし潮上へと餌の岩蟹を投入す。流れ速し。床に岩蟹を保たんと試みるも、恣にはならじ。潮の緩みたる岸際にて漸く蟹が床に留まりし。刹那、穂先が水面下へと没したり。締め込みに堪えて網へと収まりたるは38糎の黒鯛なり。外洋育ち故か燻銀の体色は、照りを伴いて仄かに艶めかしき。斯くして鯊釣りを忘却す。手持ちの岩蟹が悉く尽きる13時迄に、42糎を頭に7枚の黒鯛を確保せり。未だ時合続きしも、餌の岩蟹が払底しては如何とも為し難し。甚だ稀有な邂逅故、残り少なき後ろ髪を引かれつつ、踵を返し帰途へと就きたり。明日も亦、此処に至らんと決す。途次に終業後の川井氏と合流。持ち帰りし黒鯛1枚を進呈せり。

令和6年8月13日(火)

令和6年8月13日(火) 晴れ
 川井氏親子と四日市港米洗川河口へ釣遊。一箇月近く前に釣りたる鯊は、近頃生育如何やと竿を出すに、型は6糎前後と左程変わらじ。先回に比して当たりは少なし。正午過ぎに納竿。〆て35匹と振るわず。岸壁に沿いて年無しの黒鯛数多遊弋す。川井氏より黒鯛を釣らんやと焚き付けられしも、携えし道具は鯊竿のみなれば之に能わず。踵を返し、途上の蕎麦屋で昼餉の後、川井氏親子と別離。早早に帰宅す。