令和6年2月23日(金) 天長節 雨
長命寺川で本諸子を釣らんと算段せるも、天候は雨のみならず風強しとの由。釣遊先は已む無く篠島へと転進せざるを得ず。而して師崎港9時15分解纜の高速船で篠島へと渡島す。潮汐は大潮、底りは11時48分なれば、乗船場より10分程度の東部護岸へと歩みを進めたり。潮は引きて石積み下段迄が既に露わとす。先回は十分に引かざる潮と畝りに阻まれし、沖の沈められたる石の隙間も見えたり。頃合いは良しと、10時前より3.9米の竿を用いて餌の桜蝦を投入す。早早から穂先を抑え込む当たり有之。合わせれば10糎前後の笠子なり。速やかに放流す。続いても亦、鉤へ掛かれるは笠子にて賑やかなるも、型は20糎に満たず。正午前、微かに穂先を曲げし触り有之。糸を送り込み、漸次再び之を訊くに明確な嵩を手許へ感じられたり。間髪入れず合わせるに、石の隙間より浮きし魚体を見ゆ。魚肌の色合いは尺近き鮎魚女の模様なり。然れども瞬く間に反転す。更に隙間の奥へと潜らんと企図せるを阻まんと持ち堪え、竿の弾力を効かして強引に浮かせれば、一気呵成に海面より引き抜きたり。但し眼前に有之し獲物は鮎魚女に非ず。筍眼張なり。長寸26糎。鮎魚女に非ずと雖も、20糎を越えし型は近年見難し。時合到来なるか、続いても18糎の笠子を釣りたり。風向き変わりて畝りたる13時に納竿。篠島より踵を返し、帰途へと就きたり。持ち帰りし筍眼張は磯臭さを警戒し、酒と味噌で下煮の後、醤油、砂糖で味付けを為す。功を奏してか癖は無之。尤も元元味わい薄き魚故、旨味は久慈目は疎か笠子にも劣りし。次回は調理法に工夫を要さん。
令和6年2月17日(土)
令和6年2月17日(土) 曇り時時雨
終日篠島で前打ち。師崎港7時の初発便で篠島へ渡島。10時過ぎ満潮の小潮なれば、先ずは南新堤近傍で竿を出さんと決す。船着場より徒歩にて20分程を要し、新堤手前の照浜港突堤へ到達せり。些か畝り有之。然るに風は弱し。海は透け気味にして、潮位高しと雖も、突堤下の石積みは見るに容易き。竿4.5米の前打ちで石積み狭間へ、餌の釜茹桜蝦を投入す。乃ち先週の残りなり。幾許か後、穂先入りて合わせるに、筍眼張を鉤先に捉えし。長寸18糎。20糎以下の根魚なれば放ちたり。次も直き釣れるに違い無之と浅慮が祟りてか、本日は之を最後に魚類は到頭一匹も掛からず。午前中に南新堤一帯で鉤へ捉えし生物は磯蟹と海鼠のみ。午後は潮引きて、前回に久慈目を釣りし東部護岸へ転進せるも、此の日は畝りの所為か、根掛かりを頻発し閉口す。終いに手持ちの伊勢尼鉤を使い果たしたり。15時25分出帆の便で師崎港へ帰着す。自然相手は思うに任せぬこと許りなり。
令和6年2月11日(日)
令和6年2月11日(日) 晴れ
本日紀元節。西之森にて竿を出すも無為。
令和6年2月10日(土)
令和6年2月10日(土) 晴れ
鮎魚女を釣らんと俄かに思い立ちて、師崎港9時45分解纜の高速船で篠島へ渡島す。9時55分着。篠島とは数えて20年近く疎遠なれば、釣況詳らかならず。不敢取は昔日の記憶を頼り、徒歩にて釣場を目指したり。凡そ半刻後、目指せる処へ到達す。但し立入禁止の表札有之。踵を返して他所を当たるも、加齢が祟りて脚力が及ばず。途上で断念す。已む無く乗船場近くの足場良き場所にて竿を出したり。以前訪島の折には見かけず。近年整備されしか。斜面に平置きされたる井桁状の混泥凝土塊が沖まで配置されし。海苔若しくは海藻の類、井桁に付着して根魚数多潜めると推定されたり。時刻は11時。12時半に底りなれば、既に海面下部分も相当露呈す。藻類に足場を取られぬよう歩を進め、7尺中通し竿、餌は釜揚げ桜海老を用い、隣接せる井桁塊の隙間へと投入せり。砂礫に埋まり穴は深からず。更に潮引きて沖の隙間の視認容易となり、漸く深き隙間へと投入叶いし。錘の着底を確認し、暫し俟ちたり。突如穂先が締め込まれ、刹那の合わせで海面より上げられしは、見当10糎程の笠子なれど、鉤より外れて落水す。続いて銀宝らしき長物を外したり。伊勢尼8号より5号に変更す。功を奏して先に釣れし程の笠子が鉤先に掛かれり。足場宜しく乗船場至近の処なれば、場荒れは避けるに能わず。而して小物許りは致し方無之。長竿に替え、沖の沈み根を狙うより他に術は見当たらず。一旦戻る可しと顧みるに、随分と遠くへと歩きたり。戻る手間を惜しみ、7尺竿の儘で続行す。暫し後、竿下に根魚が如何にも潜める様相の深き狭間が目に止まれり。投入の刹那、穂先の微かな抑え込みで合わせるに、待望の鮎魚女が掛かりし。長寸は23糎。胴太く魚体に黄金色を帯びたり。鮎魚女に如かず。近縁の久慈目なり。未だ残れりかと、同じ狭間へ落し込めば、復た久慈目を確保す。鮎魚女に非ずと雖も、釣果に不満無之。小物を屡屡釣りたる中、13時半に20糎の笠子を釣りて、波高まりし14時に納竿す。〆て3匹。14時25分出帆の便で篠島を後にす。帰宅後早早に、釣れし久慈目と笠子を煮付けたり。味付けは酒と醤油、砂糖のみ。濃い目に仕立てし。笠子は些か磯臭き癖有之。然れど久慈目の身は硬からず、身色は真白く木目細かし。舌触り宜しけれぱ、嫌な癖も感ぜられず。微かな甘みを含み甚だ旨し。久慈目は鮎魚女に劣るとの世評乍ら、食味に遜色無之。一入の味わいを堪能したり。
令和6年2月4日(日)
令和6年2月4日(日) 曇り一時雨のち晴れ
本日立春。西之森で箆鮒を釣らんと赴けり。8時の開始早早少雨伴いて閉口す。当たり皆無で難渋せり。釣れたるは10時半前に1枚のみ。昨日の疲労も有之。然らば11時半に納竿す。而して帰路へと就きたり。
令和6年2月3日(土)
令和6年2月3日(土) 曇り時時晴れ
本日節分なれば、乃ち立春を前に、鱮竿は之を納めるが古よりの倣いなり。因りて退嬰の誹りを受けると雖も、首を俯して旧套墨守に相努めるのみ。今季鱮釣りの終局に際し、せめて坊主は免れる可しとぞ意強く抱きて、拙宅を2時半に出立。一路某所へと釣遊す。7時前より開始せり。曇りて風は無之。冷え込み弱し。水深は2尺弱。竿2尺半にて連動沈り仕掛けを投入す。床迄落とさば外魚の鮒等を掛ける恐れ多し。而して成る可く宙層で鱮を釣らんと欲するに、最初の半刻は気配すら皆無。須く当たり坊主の終局と成る可し。斯くなれば水底へと鉤を落して様子を見たり。暫し後、糸浮子に微弱な動きを発す。鱮ならんやと請いて合わせるに、鉤へと掛かりしは薔薇鱮なり。底釣りは些か興趣に欠くも坊主を脱す。正に僥倖ならんやと、再び底へ落さば、刹那に鱮が掛かりし。水は愈愈冷え込みて温度の低下甚だしく、鱮も水底に逼塞せるを得ず。底に張り付ける鱮を浮かさんと、誘導に努めるも叶うこと無之。已む無く宙釣りを諦念す。復た底釣りへと転ずるに、鉤先は容易く鱮を捉えたり。10時納竿。釣果は〆て86匹。束には届かずと雖も、是を以て今季の鱮釣りは終局を迎えたり。
令和6年1月28日(日)
令和6年1月28日(日) 曇りのち晴れ
温泉前で寒鮒を狙わんと赴けり。朝は曇天の為、放射冷却無之。冷え込み緩く指先は痛まず。5号桟橋奥で8時より開始。8尺真鮒竿を用いるに、初手より箆鮒が掛かれり。然も一荷なれば寄せるのにも難儀す。竿に変な曲がり癖を付けられてはと、急ぎ箆竿に交換せり。爾後も鉤に掛かりたるは箆鮒許りで閉口す。真鮒は一向に釣れぬ儘、11時に納竿。箆鮒は〆て32枚と雖も、本日は真鮒狙いの外魚なれば、又候坊主となれり。午後は14時より伊藤釣具外池で鱮釣りを為すも、此方は真鮒許りが頻繁に釣れたりて、鱮は鉤に掛からず。恣にならぬは何事も世の常なりとぞ嘆息す。15時過ぎに漸く槍鱮1匹を釣りたり。是を以て坊主は免れし。前日よりの疲れも相俟ちて、早早に納竿。而して帰宅の途に就きたり。
令和6年1月27日(土)
令和6年1月27日(土) 晴れ 風強し
鱮を釣らんと7時前より甲池で開始。当たり皆無にして9時に乙沼へ転進す。正午迄に釣れたるは口細3匹のみ。更に丙池近くの細流へ転進せるも、風強く表層流れて釣り難し。鱮は坊主の儘、諦念して帰宅せり。
令和6年1月21日(日)
令和6年1月21日(日) 雨のち晴れ時時曇り
昼過ぎに雨止みて晴れへと転ず。而して鱮を釣らんと伊藤釣具外池へ赴けり。13時開始。暫し小鮒、口細の類に悩まされるも、14時を過ぎし頃から鱮が鉤に掛かれり。時合は半刻程と短きも、薔薇鱮6匹、槍鱮2匹の都合8匹の釣果を為す。漸次風吹きて15時に納竿。
令和6年1月14日(日)
令和6年1月14日(日) 晴れ
急遽用事出来に付、釣遊出難き次第の為、所用既済の後、僅か許りでも竿を出さんと伊藤釣具へ赴けり。前夜半からの冷え込みに因り、外池は水温低下著く、将に指を切るが如し。15時より1時間余り餌を打つも、魚の気配は皆無にして何ら特筆に能わず。而して当たり坊主の儘、虚しく竿を納めたり。